面接官を3年やって分かった「受かる人」の共通点と、私自身が転職面接で撃沈した話

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採用面接って、面接官側もけっこう緊張しているんですよ。

私は新卒で入った会社の人事部に配属されて、そこから3年間、中途採用の面接を担当していました。年間で200人以上の候補者と向き合ってきた計算になります。で、28歳のときに自分自身が転職活動をしたんですが、そこで思い知ったのが「面接する側の知識があっても、受ける側になると全然別物」ということ。

今日は、面接官の経験と自分の転職体験の両方から、面接で本当に効く準備と対策について書いていきます。

面接官が本当に見ているポイント

これ、意外と知らない人多いんですが、面接官は「質問への回答内容」だけで合否を決めていません。

最初の5分で印象の8割が決まる——という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。大げさに聞こえるかもしれませんが、人事の現場感覚としてはわりと正確な数字です。入室してから着席するまでの所作、最初の挨拶のトーン、目線の合わせ方。ここで「この人とは一緒に働けそうだな」と思わせられるかどうかが、その後の質問への評価にも影響します。

私が面接官をしていたとき、隣に座っていた上司が候補者の退室後にぼそっと言ったんです。「あの人、回答は完璧だったけど、目が泳いでたのが気になった」と。内容は申し分ないのに、非言語の部分でマイナスがつく。こういうケースは月に何度もありました。

“御社が第一志望です”は言うべき?

結論から言うと、嘘はバレます。

面接官って年間で何十人、何百人と面接しているので、本心から言っている人と「マニュアル通りに言ってるだけの人」は雰囲気で分かるんですよね。私の場合、候補者が「御社が第一志望です」と言ったあとに「具体的にどの事業に興味がありますか?」と突っ込んで聞いていました。ここで詰まる人は、正直に言うとかなり多かった。

じゃあどうすればいいかというと、第一志望でなくても「この会社のここに魅力を感じている」というポイントを1つ、具体的に語れればそれで十分。「事業の成長性に惹かれました」みたいなフワッとした答えじゃなくて、「御社の○○というサービスが前年比で売上1.5倍になっていて、その成長フェーズに関わりたい」くらいの粒度が理想的。

よく聞かれる質問の「裏側」

面接でよく出る質問には、それぞれ面接官が本当に知りたいことがあります。表面的に答えるだけだともったいないので、代表的なものを挙げてみますね。

質問 面接官が本当に知りたいこと NG回答の例
退職理由を教えてください ネガティブな状況をどう捉えて行動する人か 「人間関係が悪くて…」(他責に聞こえる)
あなたの強みは? 自分を客観視できているか、再現性があるか 「コミュニケーション能力です」(抽象的すぎる)
5年後のキャリアプランは? うちの会社で長く働くイメージがあるか 「独立したいです」(辞める前提に聞こえる)
何か質問はありますか? 本気度と情報収集力 「特にありません」(関心がないと判断される)

特に「何か質問はありますか?」の逆質問。ここで差がつきます。私が面接官時代に「おっ」と思った逆質問は、「入社後3ヶ月で成果を出すとしたら、まず何に取り組むべきですか?」というもの。入社後の自分をリアルにイメージしているのが伝わってきて、評価シートにプラスをつけました。

準備は当日じゃなく3日前から

面接準備を前日の夜にやる人、多いと思います。私もそうでした。

でもこれ、完全にアウトです。なぜかというと、面接時間は平均30〜45分。その中で自己紹介、転職理由、志望動機、強み弱み、逆質問と、最低でも5つの質問に答える必要がある。それぞれ1〜2分で簡潔に、かつ説得力を持たせて話すには、最低でも3日前から声に出して練習しないと身体に馴染みません。

あ、これも大事なんですが、練習するときは必ずスマホで自分を録画してください。私は転職活動中、洗面所の鏡の前で練習していたんですが、あるとき録画を見返して衝撃を受けました。自分では堂々と話しているつもりだったのに、肩が内側に入って猫背になっていて、声も思った以上に小さかった。鏡を見ているだけだと気づけない部分って多いんです。

私が転職面接で盛大にやらかした話

偉そうに書いてますが、自分の転職面接では見事に失敗しています。

第一志望だった会社の最終面接。役員面接だったんですが、緊張しすぎて頭が真っ白になり、「前職でのご実績を教えてください」という基本的な質問に対して、なぜか採用プロジェクトの細かい数字を延々と話し続けてしまったんです。面接官の表情がだんだん曇っていくのが分かったのに、止められなかった。あとで振り返ると、聞かれていたのは「数字」じゃなくて「何を考えてどう動いたか」だったんですよね。

結果は不採用。

面接官経験があるからといって、面接が上手いわけではないと痛感した瞬間でした。そこから学んだのは、回答は「結論→根拠→具体例」の順番で、1分以内に収めるという鉄則。長く話せばいいわけじゃないんです。

面接前日にやるべきこと、やらなくていいこと

前日に新しい情報を詰め込むのは逆効果。

私のおすすめは、前日は企業のIR情報や最新ニュースを軽く確認するだけに留めること。企業研究の深掘りは3日前までに終わらせておく。前日は早く寝ることに全力を注いでください。睡眠不足は表情と声のトーンに直結するので、面接官はすぐ気づきます。

逆にやっておくと安心なのが、当日のルート確認。面接会場に10分前到着は当然として、最寄り駅からの道順、エレベーターの位置、ビルの入館手続きまで調べておくと、当日の「小さな不安」が消えます。この小さな不安の積み重ねが、面接中の落ち着きに影響するんですよね。

面接官側のもうひとつの本音

これは人事部にいた人間として正直に言いたいことなんですが、面接官も「いい人を採りたい」と必死です。不採用を出すのが好きな面接官なんていません。採用目標の数字があって、現場から「早く人をくれ」とプレッシャーをかけられている。だから実は、面接官は候補者の「良いところ」を探そうとしているんです。

つまり面接は、敵対する場ではなくて、お互いのマッチングを確認する場。その前提に立てるだけで、緊張の質が変わってきませんか?

「評価される」と思うと身構えるけど、「自分を知ってもらう場」と捉え直すだけで、話し方も自然になるし、質問への応答にも余裕が生まれる。面接官を3年やって、途中から気づいたのは、リラックスしている候補者ほど本音が見えて、評価しやすいということ。ガチガチに固まった状態で完璧な回答をされるよりも、多少カジュアルでも自分の言葉で話してくれる人のほうが、一緒に働くイメージが湧くんですよ。

転職面接は「場数」が全てではない

よく「面接は慣れ」と言いますが、闇雲に受けまくればいいわけでもなくて。

大事なのは、毎回の面接後に振り返りをすること。何を聞かれて、どう答えて、相手の反応はどうだったか。これを面接直後にメモしておくだけで、次の面接のクオリティが段違いに上がります。私は転職活動中、面接後にカフェに寄って15分だけ振り返りの時間を取るようにしていました。

面接対策に「完璧」はありません。でも、面接官がどこを見ているかを知って、自分の伝え方を磨いていけば、確実に通過率は上がる。私自身、最終面接で落ちた経験を経て、その後の面接では伝え方を根本から変えたことで、2社から内定をもらえました。

面接は怖いものじゃなくて、自分の経験と想いを伝えるチャンス。面接官だった私がそう言うんだから、少しは信じてもらえるとうれしいです。

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